40 years of porsche design Function in its most beautiful form
美しきフォルムを持った作品群、今から40年前の1972年、あの伝説の名車ポルシェ911を1963年にデザインしたFerdinand Alexander Porsche （フェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェ）によりPorsche Design社が設立後、彼のスタジオでデザインされた、さまざまな作品、リストウォッチ、アイグラス、筆記具やファッション・アイテムがPorsche Designブランドとして開発され、世界中で販売されました。Ferdinand Alexandre Porscheは、スポーツカー会社を設立したDorotheaとFerryPorscheの長男として、1935年12月11日、Stuttgartで生まれました。ニックネームを”Butzi”と名付けられた彼は、幼いころから天性の創造力を発揮、自分のおもちゃも自ら創造し、製作していました。StuttgartのWaldorf Schoolを卒業、UlmのSchool ofDesignに進学後、Porsche KGのコンストラクション部門に入り、1962年同社デザインスタジオを任され、翌年にはPorsche 356の後継モデルであるPorsche 911を発表。1960年代、彼はすべてのスポーツカー、904GTSのようなレーシングカーのデザインの監修を務めました。

Ferdinand Alenxandre Porsche
スポーツカー製造部門のマネージメントを退いた彼は、1972年、自らのスタジオをStuttgartに設立し、1974年には、オーストリアのZell am Seeに移転。彼は、そこでデザインチームとともに、機能とフォルムが絶妙にマッチしたアイテムを数多く創作し、1999年には、当時のオーストリア首相から「Professor」というタイトルを授けられました。1972年、この新しいスタジオで最初に製作されたのは、リストウォッチ。それは、ブラックのダイアルにホワイトのインデックスと時分針、レッドのクロノグラフ針がセットされたオール・ブラックのクロノグラフ・ウォッチでした。このリストウォッチに見られる、簡素な色彩設計と、Ferdinand Alexandre PorscheがPorsche KGを去る前に携わったスポーツカーのダッシュボード上の計器を思わせるデザインは、彼の鋭い観察感覚により生まれたものです。そのフォルムは、まったく飾りっけのないシンプルなラウンドタイプ。針の運針は円を描きます。それゆえ、その動きを表現する最上の手段としてラウンド・シェイプが採用されたのです。「視認性」ということを最重要点としてとらえた結果、ブラックダイアルにホワイトの時分針をセットすることになりました。ウォッチメーカーではないPorscheが、40年前、このオールブラックのリストウォッチで時計業界に革命を起こし、今日ではブラックの時計はひとつのトレンド。そして、チタニウムやアルミニウムにも同様なことが言えます。当時、航空工学のフィールドで主に使用されていたこれらのマテリアルをリストウォッチに採用したのは、Porsche Designが初めてです。それを採用する以前には、コンパスを内蔵した初めてのリストウォッチを1978年に発表しています。2004年には、P’ 6910 Indicatorという、世界初の機械式デジタル表示機能を持つクロノグラフを発表しました。

時計のほか、Porsche Designはアイウエア、高級筆記具、ラゲージ&レザーグッズ、喫煙具、携帯電話、紳士用パフュームなど、豊富なプロダクトラインを製作してきました。Porsche Design Studioは、外部クライアントと提携して、ヘアドライヤー、テレビ、電話、ヘッドフォン、カメラ、キッチン用品、トラムやケーブルカー、飛行機の内装、楽器、歯科医用の椅子まで、デザインしています。しかしながら、いかなる有利なオファーがあろうとも、Ferdinand Alexandre Porscheと彼のスタジオが決して関わらないもの、それは自動車です。

Heritage collection
Porsche Design リストウォッチは、スポーツカーの開発の後、Ferdinand Alexandre Porsche（フェルディナンド・アレクサンダー・ポルシェ）が、初めて手掛けた作品でした。これは、Porsche 911のブラックパネルにインスパイアされて誕生した、世界初の真っ黒の時計で、光量が十分でない環境でも、非常に良い視認性を誇りました。その後、ウォッチメイキングの世界に金字塔を打ち立てる作品が、Porsche Design社によって開発されました。1978年発表のコンパスを内蔵した初めてのリストウォッチ、1980年の、当時は宇宙工学でしか使われていなかった「チタニウム」を採用した初のクロノグラフ。などがあります。この革新的なスピリットに敬意を表し、Porsche Designはこれらの伝説的名作を、時計愛好家、コレクターの方たちのために、911個の限定で復活させることにしました。2010年から、Porsche Design社設立40周年にあたる2012年にかけて毎年、新たなるクラシック作品がHeritage P’ 6510というプロダクト・ラインにて発表されます。2010年には、1980年の世界初のチタニウムを採用したリストウォッチから30周年を記念したモデル、2011年には、1978年初のコンパスを内蔵したリストウォッチ、2012年には、F.A.Porscheデザインにより、1972年発表され40周年を迎える初のブラック・クロノグラフ。まさにHeritageという名に相応しい名作が40年の時を経て、現代に蘇ります。各モデルには限定ナンバーが刻印され、1から100はこの3部作をセットにしたスペシャル・ボックスで、101から911までの811本は、単品での販売になります。